ウィズコープ1月号 2023年 vol.295
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3文字目のキーワード10 昨年9月北海道で、自宅の庭のニンニクや玉ねぎに似た球根を食べて、食中毒で亡くなるという事例がありました。ふぐ毒やキノコ毒の事例は有名ですが、厚生労働省の調査(平成24年〜令和3年)では、ソラニン・チャコニンを含むジャガイモやスイセンなど有毒植物の誤食による下痢や嘔吐などの食中毒は累計700人以上発生しています。他にもチョウセンアサガオ、バイケイソウ、クワズイモ、イヌサフラン、トリカブトなどがあります。 ここ10年間で11人の方がイヌサフランを間違えて食べて亡くなっています。次にトリカブトが3人で、この2種で死亡者の9割を占めます。注目すべきはイヌサフランによる食中毒で、発生19件、患者数26人、死亡者数11人という死亡率の高さです。イヌサフランに含まれるコルヒチンという毒物は、 イヌサフランに含まれるコルヒチンという毒物は、種子や鱗茎(膨らんだ部分)に多く含まれます。種子や鱗茎(膨らんだ部分)に多く含まれます。観賞用として植えられたため身近な植物となり、葉はギョウジャニンニク、鱗茎部分はニンニクや玉ねぎなどと間違えて誤食し、食中毒が起こります。コルヒ 愛知県にはたくさんの生活協同組合があります。コープあいちのような地域生協、企業や行政内の職域生協、大学生協、医療生協、共済生協、協同組合としては農協(JA)、漁協、森林組合、最近では労働者協同組合なども設立されました。 それぞれの協同組合は、日本協同組合連携機構や日本生協連、愛知県生協連などに加盟し、互いに協力して事業と活動をすすめています。コロナ禍ではJAの余った生花の活用をお手伝いしました。医療生協には医療物資を提供、大学生協とは、共済事業の共同化(学生総合共済)や、事業縮小に伴う職員の受け入れなどを協力し合いました。 コープあいちだけではSDGsの目標達成はできません。これからも、協同組合はもちろんのこと、行政や地域の団体、企業とのパートナーシップでSDGsの目標達成に取り組んでいきます。ジャガイモやスイセン穏やかで温和な顔つきや言葉つき。○○○愛語 > > ●○○愛語(1文字目)で、チンの最小致死量は、約4.3㎎/体重50kgなので、仮に1個10gの球根に0.2%含まれているとすると、1/4個程度で致死量に相当します。 では調理したらどうなるでしょう。ジンギスカン鍋に入れたら8割弱が残っていたそうです。おひたしにすると、コルヒチンの含量は1/5になりますが、残りの部分は汁に残っていました。残念ながら調理で毒性を減らすのは難しそうです。 ちなみに、その毒性を利用して痛風の痛み止めの薬や、農業分野では種無しスイカを作るのに使用されています。フランスではイヌサフランの球茎をワインに漬けた薬用酒が痛風の特効薬として売られた時期もあったそうです。毒物は、量をコントロールして使えば薬になるのです。連載を読んでいただきありがとうございました。これからもSDGsの目標達成に向け、一緒に活動をすすめましょう。安全で確かな品質のコープ商品をお届けするため、科学的なデータでバックアップするのが商品検査センターの役割です。厚生労働省 有毒植物検 索最終回斎藤 勲(さいとう いさお)さん東海コープ事業連合商品検査センター技術顧問東海コープ商品検査センター今月のテーマ自宅の庭で起こる食中毒にも気を付けましょうタイトルは2030年ビジョンの副題です。総代会での組合員の声に応えて、理事長からメッセージをお届けします。2021年7月 愛知県公立大学生協からの食糧支援の要請で、生協商品を手配し納品。大学生協を通じて学生に届けられました▶詳しい検査内容は理事長 森 政広(もり まさひろ)11月度の検査検体数(合計925)【報告日】2022/10/21〜2022/11/20微生物残留農薬食品添加物アレルゲン残留放射性物質ヒスタミンホームページでは、「食用の野草と確実に判断できない植物は、絶対に採らない!食べない!売らない!人にあげない!」の徹底を呼び掛けています。検 索東海コープ 検査センターhttps://www2.tcoop.or.jp/821441624812「食についてもっと知りたい!」という声にお応えします。知らなかった食の知識をあなたの日々のくらしにプラス!コープを利用しているからこそ、一緒に考えてみませんか。厚生労働省の「有毒植物による食中毒に注意しましょう」は「有毒植物による食中毒に注意しましょう」こちら生協の取り組みはじっこクイズSDGs協同組合間提携、地域団体、NPO、行政・自治体などとの連携検査センターだよりパートナーシップで目標を達成しよう笑顔のたねをまこう第17回

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