ウィズコープ1月号 2023年 vol.295
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技術力と開発魂が組合員の希望に応えくらしの一翼を担う  焼きちくわ 4本次回予定:毎週  やきちくわ(肉厚タイプ)3本次回予定:毎週▲形成板状になったすり身をローラーで押し出しながら、回転する金属の串に巻き付けるいく組織コープあいちが長年大切にしてきたこだわりの商品には、一つひとつにストーリーや思いが詰まっています。その商品にまつわる、誰かの思いに耳を傾けてみませんか。そこに込められたさまざまな思いを巡ります。 バックナンバーはこちら◀焼き工程回転させながら焼き色がつくまで焼く。焼かれたちくわは膨らむ◀串抜き工程焼き色がついたちくわからステンレス製の串を抜く。その後冷却し、袋詰めする◀商品の見直し日本生協連と東海コープ※で商品の見直しに取り組む。コープみえの組合員が何度も試食を行い、検討株式会社スギヨ・石川県七尾市File/28生食でも調理してもおいしく食べられる「無リン」すり身のちくわです冷却を終え、袋詰めを待つ「CO・OP焼きちくわ」6老舗が味を再現老舗が味を再現 かに風味かまぼこが有名なスギヨですが、その始まりは江戸時代、漁師の網元からです。明治に入り鮮魚問屋を兼業し、1907年に近海で取れた稚魚を原料にちくわの生産を始めました。 1990年代後半、生協では生産者の廃業などでちくわの供給が難しくなり、新たな生産者に依頼する必要が出てきました。すでに生協オリジナルのおでんセットで取り引きがあり、ちくわの老舗であるスギヨに依頼することに。しかしスギヨの地元、北陸のちくわには、私たちの地域のちくわにある肉厚や甘みはありません。食べたことのない味の開発に、スギヨでは試作を重ねる苦労の連続でした。元の生産者にレシピの提供を依頼したり肉厚にする焼き方を教わるなどして、ようやく発売に至りました。※ 東海コープ事業連合:東海三県の3つの生協と協同して事業や活動をすすめ、より価値の高い生協をつくり上げて声に技術力で応える声に技術力で応える 生協のちくわの主原料は無リンのすり身です。無リンとは、リン酸塩を加えていないことです。リン酸塩は、程よい弾力の食感を生み、保存性も高めます。無リンの場合は、より新鮮な原料を確保しなくてはなりません。しかも肉厚なので、串に巻くと身割れが起きたり固くなったりします。高い技術力で品温条件などをクリアし、素材の味が楽しめるちくわとなっています。 2019年、味や食感の見直しが始まりました。組合員はすり身について学習し、試作品で味や食感を確かめ、パッケージデザイン、パッケージ記載の文言などについても声を届けました。スギヨがその声を受け取り、2020年、基本コンセプトは変えず一層おいしく生まれ変わりました。いいいいいい焼きちくわモノコトトコロ

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