添加物の使用を抑えたコシのある滑らかな麺6ユタカフーズ株式会社・知多郡武豊町File/39ラーメンコープのロングセラーラーメン。滑らかさとコシのよさが特長のノンフライ麺。スープはダブルスープで、野菜にも肉にもよく合う深みのある味味一番拉麺は、1983年に発売を迎えました。コープあいちが長年大切にしてきたこだわりの商品には、一つひとつにストーリーや思いが詰まっています。その商品にまつわる、誰かの思いに耳を傾けてみませんか。そこに込められたさまざまな思いを巡ります。 バックナンバーはこちら◀真空ミキサー脱気して原料を混ぜる。真空にして水分を小麦粉の中心まで浸透させ、コシのある麺を作る◀熱風乾燥した麺じっくり乾燥させることで、麺は1本の麺の表面と中心部の食感が均一化する◀初代パッケージ背景画は中国を連想させる風景。各社が高級中華麺として発売し、このような背景のある包材が多かった 味一番拉麺(しょうゆ味)100g(めん77g×5) 次回予定:毎週 味一番拉麺(白湯(パイタン)味)95g(めん77g×5)次回予定:1月3週▲麺の表面(顕微鏡)左が味一番拉麺、右が油揚げ麺。油揚げ麺の粗い表面に比べ、味一番拉麺の表面は滑らか本格中華を味わう麺 1980年代、市場では本格中華の高級麺が次々と発売され人気を博していました。組合員からもコシのあるのびにくい麺を求める声があり、新しい麺の開発が始まりました。 麺のコシは通常「かん水」という食品添加物を使用してできますが、生協には添加物はなるべく少なくという考えがあります。かん水を使わない麺づくりは大変なことで、讃岐うどんのように小麦粉に水分を含ませたところ、独特のコシを持つ麺ができました。フライ麺は約1分半で乾燥させますが、味一番拉麺の麺は湿度を与えながら約30分もの時間をかけて乾燥させます。じっくり乾燥させる点は手延べの稲庭うどんのようです。専用の小麦粉を独自配合し、つるつると滑らかな食感に仕上がった今も続くこだわり その後も麺のつなぎをかん水と同じ効果のある卵殻焼成カルシウムに変更するなど、改良を重ねました。こだわりはスープにもあり、発売当初から粉末と液体のダブルスープです。途中、シングルスープへの変更案も出ましたが、粉末のパンチ力とメリハリ、液体のコクとうま味、それぞれの特長を合わせた深みのあるスープは、シングルスープでは味わうことができません。他にも、5食パックで利用しやすい価格にするなど、麺やスープのおいしさはもちろん、組合員のくらしに寄り添う姿勢がロングセラーにつながっています。いいいいいい味一番拉麺モノコトトコロ
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