湯洗いの前でないと補修はできません職人の目と感覚を頼りに、約8000本のタテ糸を1本ずつセットします。張りの強さやバランスが重要。使うのはヨーロッパ製の織機。壊れると部品調達に時間がかかります。なか せ たかみつ2原料の糸は天然素材のみ。「使って心地よいもの」を作ることに一番こだわります。中瀬織布にて生産は冬場が最盛期。湿度が低い冬は糸が切れやすく、機械の誤動作の原因になる静電気も発生しやすいため注意が必要。コンピュータで室温の管理や加湿をします。温度や湿度によってタテ糸の張り具合やのりの量を調整します。天然素材の糸にこだわり、肌触りや使い心地を追求した布地を生産。年間約30万mを織る多重織ガーゼケットは国内屈指の生産量。コンピューター化された織機で、複雑な柄を生産します織目の細かさが異なるガーゼを一度に織って空気の層を作ります[中瀬織布合資会社]●取材協力●中瀬織布の生地を使い、主に寝装具用品、ベビー用品を手掛ける。確かな技術とていねいな仕事で、長く愛される商品作りに力を尽くす。[株式会社ガーデン]ガーゼケットの断面。荒い目のガーゼを細かい目のガーゼで挟んでいます。生地の表面と、裏面・両端の2回に分けて検品をします。抜けてしまった場合、タテ糸は手作業で補修します。中瀬織布(資)中瀬孝充さん中瀬織布にて製織時に付けたのりや細かなホコリなどを洗い落とします。杉浦さん(刈谷市)愛知県にはそれぞれの地域で受け継がれている特産品が数多くあります。その手しごとの生産現場を広報モニターが訪れ、作り手の思いや商品の魅力に触れていきます。第3回目は三河木綿の特性を生かして誕生した多重織ガーゼの製織や縫製の現場を訪れました。[2024年1月30日訪問]人が生まれて初めて触れる布はガーゼ(おくるみ)なので、以前から興味がありました。たくさんの織機が稼働する様はとても迫力があり、ミシン職人の高い技術にも驚きました。両端は見落としやすいので、より注意しながら検品します。すごく繊細な作業ですね!現場見学レポート製 織検 反湯洗い広報モニターと行く三河木綿あいち手しごと訪問記
元のページ ../index.html#2