ウィズコープ9月号 2023年 vol.303
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生産者3文字目のキーワード物価高騰が続く中、生産者・メーカーのこだわりを維持しながらの努力や、現状をお伝えします。「食についてもっと知りたい!」という声にお応えします。知らなかった食の知識をあなたの日々のくらしにプラス!コープを利用しているからこそ、一緒に考えてみませんか。トーアス株式会社 愛知県豊川市(左)藤 夢歌さん (右)清王雅彦さんか10%ほどで、ほとんどが中国・韓国からの輸入です。 国産の天然のひじきは、海水温の上昇などの温暖化による環境の変化や、人手のかかる収穫・乾燥の作業による後継者不足で収穫量が年々減少しています。そのため国産ひじきの相場は上がってきており、値上げをせざるを得ないのが現状です。缶詰の容器資材の価格高騰に、物流費の上昇という要因も重なり、ドライパック商品全体の製造費用は大幅に上昇しています。ひじきの漁場ははじっこクイズとうゆめかせいおうまさひこ トーアス株式会社は30年以上ドライパック缶詰を製造する企業です。「  ひじきドライパック缶」で使用しているひじきは、大分県や長崎県など九州地方の産地のものが中心です。現在国産はわず※賞味期限が長めの食材・加工品を少し多めに購入し、使った分を買い 足しながら備蓄することこのコーナーの感想をお寄せください。6ページ「おたより大募集」の「今月号の感想」まで。8月号で社名に誤りがありました。正しくは「株式会社 寺部食品」です。今後は再発防止のため確認を重ねていきます。お詫びと訂正ごつごつした岩場が多いため、収穫は身体に負担がかかりますが、生産者はおいしいひじきをみなさんに食べてもらえるように努力しています。 缶詰は3年間保存が可能です。災害時のためのローリングストック※としても頼りになる商品で、おなじみの大豆以外にもスイートコーンやミックスビーンズなどもあります。今後もみなさんとの交流の中で、よりよい商品を伝えていきますので、よろしくお願いします。今回で終了です。取材の詳細はこちらからひじきドライパック(2023年6月取材)詳しい検査内容は7月度の検査検体数(合計990)【報告日】2023/6/21〜2023/7/20微生物859残留農薬46食品添加物21動物用医薬品10アレルゲン25残留放射性物質16ヒスタミン13検 索東海コープ 検査センターhttps://www2.tcoop.or.jp/安全で確かな品質のコープ商品をお届けするため、科学的なデータでバックアップするのが商品検査センターの役割です。自分の名前、肩書、連絡先などを書いた小さな紙 > > ●○○(1文字目)斎藤 勲(さいとう いさお)さん東海コープ事業連合商品検査センター技術顧問今月のテーマ農薬なのに食品添加物?東海コープ商品検査センター8いきち知ってほしい今の検査センターだよりおいしさをシンプルに味わえる素材缶生協が取り扱う商品では少ないですが、最近ポストハーベスト農薬が話題になったので紹介します。ことの発端は米国産レモン 海外では収穫後、保管・輸送中に果物などがかびたり、穀物に虫がついたりしないように農薬を使う場合があり、それをポストハーベスト(収穫後)農薬と言います。今から50年ほど前、米国産レモンから収穫後箱詰め前に使用されたポストハーベスト農薬オルトフェニルフェノール(OPP)が検出されました。日本では食品にOPPを使うことは認められておらず、大量に廃棄処分され大問題となりました。その後、食品添加物(防カビ剤)として認可されています。表示の義務 食品添加物が農薬と違うのは、食品に使っていることを正しく表示する必要があることです。量販店に並ぶ輸入オレンジやレモンを見ると、「防カビ剤(OPP、TBZ※使用)」と表示されています。食品添加物として管理しているのは日本くらい そのため「食品に農薬を使うの?」といった誤解も生じやすく、発がん性の疑いなどと言われたら更に不安になります。認可にあたっては、国の安全性評価で発がん性(遺伝毒性)は、閾値(安全な量)が設定できる微量摂取では大丈夫との評価ですから発がん性は問題ないでしょう。防カビ剤はどの程度残っているの? 表面に塗布したワックスには防カビ剤が含まれています。手に付いた薬剤は、ナイフを使って手でむいた場合は約5%、半分に切って絞り器の場合は約1%果肉部分に残ると言われています。皮ごと使うレモンは防カビ剤を使う必要がない国産レモンを使うことで解決します。庭にレモンの木を植えてみてはいかがでしょう。※チアベンダゾールの略称

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