窓からの光だけでも工場の中は明るい!▼特徴的なノコギリ屋根明かり取り用の大きな窓が北側に。タテ糸になる何百本もの糸をビームへ均一に巻き取ります。布の大きさや密度に応じた糸数になるよう、何度かこの作業をくり返します。●取材協力 石松毛織(愛知県一宮市)昭和20年以前、軽織機による生産を行う工場として創業。その後、大型織機を使った紳士服用の生地を手掛けるように。現在はご夫婦2人で工場を切り盛りしながら、幅広いファッション用毛織物を生産している。タテ糸の準備だけで1日を費やします写真のタテ糸は2700本。ストール用なので少ない方です。ビームに巻き取ったタテ糸を、針金のような金具に1本ずつ手作業で通します。500〜600本の糸の処理に1時間かかります。ビーム昭和46年から使い続けている織機冬用の生地は夏に、夏用は冬に生産します。工場内は夏は外よりも暑く、冬は外のように寒い環境。鈴木さん(名古屋市北区)繁忙期には1人で4台動かすことも多くの手間と時間をかけながらすすめる作業は、かなりの根気が必要だと思います。この素晴らしい技術を後世に残すためにも、積極的に尾州毛織の製品を身につけたいと思います。最初の工程が最も神経を使います。ここで不備があると、織った生地がすべてダメになり、整経からやり直すことになるんです。この隙間に細い糸を手で通すなんて、大変!愛知県を中心とした地域には、古くからものづくりの精神が根づき、手しごとによる特産品が数多くあります。コープあいちも、そのものづくりを大切にしています。第1回は尾州産マフラーなどの織物工場、石松毛織に広報モニターが訪れ、作り手の思いや商品の魅力に触れました。[8月23日訪問]2現場見学レポート整経(せいけい)綜絖(そうこう)タテ糸の準備生地を織る製織(せいしょく)広報モニターと行く尾州産マフラーあいち手しごと訪問記
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