三井食品工業株式会社・一宮市
1994年、組合員と一緒に開発した「白菜漬」がデビューしました。販売の1年以上前から開発に取り掛かり、子育て世代から高齢者まで幅広い年齢層の組合員が試食を繰り返しました。デビュー当時の白菜漬は、にんじんの甘さや隠し味の唐辛子が白菜のおいしさを引き立てていました。白菜にこだわり、調味液にも工夫を凝らして、大人にも子どもにも喜ばれる、サラダ感覚で食べられる白菜漬が誕生しました。
主原料の白菜、にんじん、昆布は国産で、白菜は時期によって最適な産地を選定しています。白菜とにんじんの下漬けは、それぞれの水分含有量が違うため、別々に塩漬けしています。調味液のレシピは独自のものなので、細かな味付けの調整ができます。時とともに、味の好みも変わり、甘みや減塩を好む組合員の声に応え、昆布を加えて物足りなさを感じないように仕上げました。風味豊かなうま味のあるあっさりとした味付けの白菜漬です。
また、当初は自宅で好みのサイズに切るタイプでしたが、便利なカット済みにしてカップに入れました。今もカット済みは変わりませんが、ふたが開けにくいという組合員の声や、リサイクルのしやすさから袋入りになっています。今もなお組合員のくらしに合うように進化し続けています。
漬物は日本の食文化の一つです。三井食品工業では、組合員の声を生かした漬物が食卓に並ぶことは食育にもつながると考え、どんなときも組合員とともにある姿勢で歩んでいます。
◂原料の白菜
1日に、15kg入るコンテナを350~400ケース処理している
◂白菜の検品作業
洗浄の前に、手作業で外側の葉を剥がし、人の目で異物除去を行う
◂白菜の洗浄
2槽の洗浄槽でしつかりと洗浄する。350kgの野菜を20分で洗浄できる
近年の物価高で、野菜農家も肥料や機械の燃料代が値上がりし、大変苦労されています。また、後継者不足にも直面しています。メーカーとして、農家を守らなければいけないと考えているので、適切な価格で野菜を仕入れています。
最近は若い方の漬物離れもみられ、食卓に上がらないことも。毎年地元の小学生の工場見学を受け入れ、漬物を試食してもらっています。すると子どもたちが「おいしい」と言って食べてくれます。漬物は日本の伝統食。「保存できる野菜」として受け継がれてきた食べ物です。子どもが食べれば、またその子どもが食べ、漬
物の文化は続いていきます。これからも漬物を「野菜のおいしい食べ方のひとつ」として提言していきます。
生協は組合員とメーカーの距離が近く、壁をとっぱらったお付き合いがあります。交流会では、みなさんと直接会って話ができ、そこでいただいた意見から「どのような物を作ったらよいのか」「どうしたらおいしくなるのか」とエ夫や検討ができます。今までも、一緒に数多くの商品を誕生させてきました。時に厳しい意見もいただきますが、みなさんはそうやって作られた商品に愛着を持って利用してくださいます。家族で漬物が並んだ食卓を囲んでいただきたい。そのためにも、これからも組合員の嗜 好 に合わせた商品作りに努力していきます。
漬物は、食べたい分量だけ調昧液を搾って食卓へ。保存するときは、調昧液に浸したままの状態で保存容器に入れ、ふたをして冷蔵庫で保存してください。
冷凍しても問題ありませんが、冷凍した漬物を解凍して食べると、食感が無くなりおいしくありません。また、調味の味が濃縮され本来の味より濃くなってしまうため、あまりおすすめはできません。
流水すると酸味は若干取れますが、味付けも薄くなります。炒めものなど火を通して食材として利用されるとよいかと思います。
組合員、生産者・メーカー、生協と、工場見学や学習会で多くの交流をしてきました。
サラダに加えたらドレッシングも少量に?!
漬物を「野菜のおいしい食べ方のひとつ」と提案し、生協でも、「CO・OP白菜漬」や「糖絞り大根キムチ」の他に、PB(プライベートブランド)商品として「大根と胡瓜 みそ漬」など、野菜の漬物を製造している三井食品工業。NB(ナショナルブランド)商品でも、なすや愛知県の伝統野菜である青 瓜 の漬物を製造しています。
最近では、農林水産省が実施する「野菜を食べようプロジェクト」の一環の、「漬物で野菜を食べよう!」という取り組みに食品事業者の野菜サポーターとして活動されています。
野菜の摂取量の目標は、1人1日当たり350gといわれていますが、平均摂取量(令和元年)は280.5gで目標に達しておらず、野菜の摂取量の不足が課題となっています。近年、漬物の消費離れがすすんでいることや、令和5年(2023年)は和食がユネスコ無形文化遺産登録10周年を迎えることから、あらためて日本の伝統的な食文化の一つである「漬物」で、野菜の摂取量増加に取り組んでいます。
漬物は、野菜をたくさん食べられる食材です。塩分だけが切り取られがちですが、昔から保存できる野菜として受け継がれてきた伝統的な食べ物です。白いごはんにもぴったりですよね。みなさんも、もう一度漬物のよさを見直してみませんか。
※農林水産省Webサイト
「野菜を食べようプロジェクト」はこちら
「漬物で野菜を食べよう!」はこちら