九 鬼 産業株式会社・三重県四日市市
ごま油の生産を開始してから135年以上の九鬼産業。お付き合いは、組合員から「家庭のすり鉢ですったような、香りの残ったすりごまが欲しい」という意見からでした。通常のいりごまは、水洗いをしてすぐに高温で焙煎します。その際、ポップコーンと同じようにごまもはじけますが、同時に香りも飛んでしまいます。そこで、ごま油の製法からヒントを得て、香りを閉じ込める「二度焙煎」にたどり着きました。1度目の焙煎は、ごまがはじけないように弱めに行い、うま味を引き出します。2度目の焙煎は強めに行い、香ばしさを引き出します。この手間暇をかける製法により、組合員の意見である「すり鉢ですったような香り高いすりごま」が完成しました。
「CO・OPすりごま」は、組合員から「これじゃなきゃ、ダメ」と言われることがあります。それには二度焙煎製法に加えて、粗ずりの食感があることも外せません。ごまの粒を少し残したすり方もオリジナルで、噛むと粒がはじけ香ばしい風味が広がります。焙煎後すぐにすり上げ、パックする新鮮さで、組合員の望む香りとうま味の詰まったすりごまが誕生するのです。
ごまは、脱穀する際に、茎や葉、土砂などの異物がどうしても混入してしまいます。それを10段階以上の工程で取り除きます。残留農薬や細菌検査においては、社内検査だけでなく外部に検査依頼するほどです。念には念を入れた検査体制と、香りとうま味を引き出す製造方法の確立で、確かな商品を届けています。
◂残留農薬検査
専用機器で農薬チェックを実施。最大480項目の農薬検査が可能。
◂ごまの花
種をまいてから40~50日で花が咲き始め、ごまのサヤができる。
◂工場見学(2010年)
産地工場見学や学習会で、実際に見聞きし、商品のよさを伝えている。
さまざまな料理を引き立てる「ごま」は、食材と合わさることでさらにおいしさが倍増します。まるで、組合員と九鬼産業の関係のように感じています。みなさんに支えていただくことで商品が誕生するからです。
生協は組合員や職員とのつながりがあり、交流会や紙面で商品のよさやメーカーの技術、私たちの思いを伝え、知っていただくことができます。お互いの意見が通りやすく、組合員の要望によって改良、開発することができます。「双方向の意見交換」というのは、生協でしかできない交流方法だと感じています。これからも、いただいた意見を基に安全・安心でおいしい商品を届け、商品を通じてみなさんの豊かな生活に貢献します。
■ 最後にすりごまを振り掛けると、ごまの香りがさらにアップ!
■ 辛みが足りない場合は、豆板醤を入れるのもおすすめです。
チャックシールをしっかり閉じれば常温保存で大丈夫ですが、開封後2〜3カ月を目安に食べ切ってください。保管場所は、湿度の少ない常温の暗い場所をおすすめします。
九鬼純正胡麻油こいくち:香味焙煎法で、ごまを高温で深く焙煎し、搾油。
九鬼太白純正胡麻油:ごまを煎(い)らずに、生のまま搾油。
組合員、生産者・メーカー、生協と、工場見学や学習会で多くの交流をしてきました。
ごまは料理の名バイプレーヤー!すりごまで手軽に試してみてくださいね。
ごま油も定番商品。
「九鬼太白純正胡麻油」を使えば、
いつもの料理もワンランクアップ!
九鬼太白純正胡麻油 1650g ►
今回お話をうかがった生協担当の加藤さんは入社2年目。生協の交流会や学習会も数回参加して以来、組合員のみなさんに会えない日々が長く続いています。そんな加藤さんは、自社製品の「黒ごまラテ」が大好き!なんとこの商品の製造会社というのも就職を決めた理由の一つだとか。
ごまは1日に大さじ1~2杯取るとよいといわれていますが、黒ごまラテ1杯分(15g)には黒ごま約6,000粒使用されているそうです。
加藤さんイチオシの黒ごまラテを見つけたら、ぜひお試しください♪
ごまはさまざまな有効成分が含まれており、サプリメントも数多く開発されています。サプリメントは手軽に栄養を摂取できますが、やっぱり、あの香ばしい香りとプチプチとした食感を感じながら、ごま本来の味を楽しみたいですね。