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いいモノ、いいコト、いいトコロ
いいモノ、いいコト、いいトコロ

らくらくかんたん酢漬け酢

内堀醸造株式会社・岐阜県加茂郡八百津町

「酢造りは酒造りから」創業140年余り
伝統的な手法と独自技術でおいしい酢へ

一貫した生産体制と独自技術で高品質に

 内堀醸造とは旧めいきん生協発足時からのお付き合いです。1969年、新聞に小さく掲載された「めいきん生協発足」の記事を見つけた社長(現会長)が「ちゃんと発酵した酢を扱いませんか」と生協を訪ねて来られたのが始まりです。当時は合成酢が食酢として出回っていました。安全・安心でおいしい酢を望む組合員と対話を重ね、生協の醸造酢が誕生したのです。
 酢はその字の通り「酒」が発酵して出来上がることから、元になる酒の醸造を大切にしてきました。自社で精米し伝統的な手法で本格的な酒造りをしています。原材料に独自の加工を行うことで高品質な商品を作り上げ、一貫した生産体制は安全・安心な商品作りにもつながっています。

※ 氷酢酸または酢酸の希釈液に砂糖類、調味料、食塩等を加えたもの。

原点は組合員との交流

 酢造りに欠かせないもの、それはきれいな水と空気と酢酸菌です。山間の自然豊かな地で、酢酸菌が最も活発に働くよう、培ってきた経験と最新の技術で温度を管理し、環境を整えています。その後、熟成期間を経ると酸味がまろやかな酢に仕上がります。それぞれの工程をきちんと管理することで、味や風味などいつでも同じ品質の商品を作り出すことができます。
 さまざまな角度から酢のよさを広める活動をしている内堀醸造ですが、その原点は組合員との対話です。「すし酢祭ばやし」も「昆布だしを合わせたすし酢がほしい」という組合員との会話がきっかけでした。他にも組合員との交流から「CO・OP純米酢」や「煮こみ酢」など、多くの商品が改良・開発されています。

▲組合員との交流
組合員の声を聞き、組合員目線で、共に「すし酢祭ばやし」リニューアルの検討を行った(2015年)
  • ◂内堀醸造本宅
    1876年(明治9年)に内堀商店として創業。145年の歴史をもつ。

  • ◂製麹機
    暖かい部屋で蒸した米に麹菌をつけ、約2日間かけて米麹を育てる。

  • ◂酢いろいろ
    米酢などの穀物酢、りんご酢などの果実酢の他、最近はワインビネガーも人気。

つくりての声

  • 酢の大切さを伝えたい内堀醸造株式会社

    目の前に組合員がいる交流会の楽しさ

     コープあいちの担当になって15年になります。担当になった当時は、交流会で酢の活用方法をお伝えしようにも、きゅうりの切り方すら知らず、組合員に教えてもらうほどでした。
     コロナ禍になる前、交流会や学習会は朝のあいさつのような、ごく当たり前のことでした。しかし、開催できなくなり、みなさんの声や商品の改善点などを聞けなくなってしまいました。これまでも交流会や学習会は貴重な機会だと考えていましたが、あらためて組合員のみなさんに会うことの大切さを実感しました。

    コロナ禍での新たな試み

     コロナ禍で業務用の酢の需要が止まってしまいましたが、家庭用は利用が増えました。家庭で手巻き寿司を作られる方が多かったようですし、男性が調理することが増えたのか、バルサミコ酢やワインビネガーなど、普段使う酢とは少し違う酢が人気です。内堀醸造でもそれらの酢の情報やレシピを、SNSで発信し始めました。
     組合員のみなさんに向けても、交流会や学習会に代わる「キャラクターの飾り巻き寿司」や「今さら聞けない酢の話」などのオンライン学習会を開催しました。
     みなさんと一緒にコロナ禍を乗り越え、これからも変わらず、酢を通じてくらしに貢献したい、新しいくらしに沿う商品を提供したいと思っています。交流会や工場見学が再開された今、みなさんに浴びるほどの酢の話をしたいと思っています。

    小酒井 隆允(こざかい りゅうすけ)さん

“内堀醸造の酢”で作る おすすめレシピ

  • 野菜がたくさん食べられる やさいのカラフル漬け

    やさいのカラフル漬け
    材料(4人分)
    ミニトマト
    8個
    にんじん、きゅうり、大根、セロリなど、お好みの野菜
    適量
    らくらくかんたん酢漬け酢
    適量
    竹串
    8本
    作り方
    1. ミニトマトは味が染み込みやすくするために、つまようじなどで数カ所穴を開けておく。
    2. にんじん、きゅうり、大根などは5~8mmの輪切りにし、星型などのクッキー型で抜くか、包丁で飾り切りにする。
    3. ❶と❷を彩りよく串に刺す。
    4. 密閉できるポリ袋(または野菜がしっかり浸かる容器)に❸を入れ、酢を注ぎ入れる。
    5. 野菜が空気に触れないように、袋の中の空気を抜きながらしっかりと閉じ、冷蔵庫で40分ほど漬け込んだら出来上がり。
      ※にんじんとミニトマトは漬かりづらいので、お好みに合わせて漬け時間を変えてください。
    6. ポイント

      ミニトマトを中間に刺し、最後をにんじんなどにすると外れにくいです。

      串の先が出ていると袋が破れてしまうので、先が出ないように野菜を刺しましょう。

  • 牛乳パックで簡単押し寿司 こいのぼり寿司

    こいのぼり寿司
    材料(2~3人分)
    ごはん
    1合(約330g)
    すし酢 祭ばやし
    大さじ2(30cc)
    青のり
    適量
    でんぶ
    約10g
    ゆで卵
    1個
    かに風味かまぼこ
    適量
    のり、ソーセージ、きゅうり、ちくわなど
    適量
    牛乳パック(洗って乾燥させたもの)
    2枚
    作り方
    1. 牛乳パックを長く帯状に切り開き、開け口部分をⅤ型に折って止め、大小のこいのぼり型を作る。
    2. 温かいごはんにすし酢をかけてよく混ぜ合わせ、200gと120gに分ける。
    3. 200gの酢飯に青のりを混ぜて大きい型に、120gの酢飯にはでんぶを混ぜて小さい型に詰める。
    4. ゆで卵を輪切りにし、目の部分に置く。黒目はのりを丸く切ってのせる。
    5. かに風味かまぼこをほぐして尾に飾り付け、うろこはソーセージ、きゅうり、ちくわを斜めに切って飾る。
    6. ポイント

      型の半分の高さを目安に、スプーンなどで押す。

      牛乳パック
       ▲牛乳パックの型

  • 野菜がたっぷり食べられる、甘酸っぱくておいしいメニュー 鶏と野菜の甘酢あん

    鶏と野菜の甘酢あん
    材料(2人分)
    産直若鶏モモ肉
    200g
    じゃがいも
    1/2個
    れんこん
    5cm程度
    玉ねぎ
    1/4個
    ピーマン
    1個
    なす
    1/2本
    小麦粉
    適量
    【甘酢あん】
    煮こみ酢
    適量
    みりん
    大さじ2〜3(30~45ml)
    片栗粉
    小さじ1
    小さじ1
    塩こしょう
    適量
    作り方
    1. じゃがいもは皮をむいて乱切り、れんこんは5mmの厚さの輪切りにして、さっと水にさらす。
    2. にんじん、なすは3~4cmの乱切り、玉ねぎ、ピーマンは2cmほどの乱切りにする。
    3. じゃがいも、にんじん、レンコンをようじが軽く刺さる程度にゆでる。
    4. 鶏肉を一口大に切る。(お好みでしょうがじょうゆで下味をつけてもOK)
    5. 油の温度を170度にし、鶏肉に片栗粉を薄くまぶして揚げる。
    6. フライパンを中火で熱し、油をひき、じゃがいも、にんじん、れんこん、なす、玉ねぎ、 ・ピーマンを炒める。火が通ったら一度皿に移す。
    7. プライパンに「煮こみ酢」、みりん、塩こしょうを入れ、温める。温まったら、水溶き片栗粉を入れ、甘酢あんを作る。
    8. 野菜、唐揚げを加え、甘酢あんと手早く混ぜ合わせる。
    ポイント

    忙しいときは「あと一品!!ごろっと唐揚げ」を使えば時短になります。

  • おやつやおつまみ、お弁当のおかずに最適! カレー風味のライス春巻き

    カレー風味のライス春巻き
    材料(4人分)
    ごはん
    300g
    春巻きの皮
    10枚
    「すし酢祭ばやし」
    大さじ2
    ツナ(缶詰/油漬け)
    70g
    コーン(缶詰)
    60g
    ピザ用チーズ
    少々
    刻みパセリ
    少々
    揚げ油
    適量
    【水溶き片栗粉】
    小麦粉
    大さじ1
    大さじ1
    作り方
    1. 「すし酢祭ばやし」にカレー粉を入れて混ぜ合わせる。ツナとコーンは缶汁をよくきる。
    2. ボウルにごはんを入れ、熱いうちに❶のすし酢を加えて手早く混ぜる。ある程度ごはんがすし酢を吸ったら、ツナ、コーン、刻みパセリを加えて混ぜ合わせる。
    3. 春巻きの皮の角が手前にくるように広げ、❷とチーズを適量のせ、手前から巻き込み、左右の端を内側へ折りたたむ。具の入っている部分を奥の方へ一巻きする。 巻き終わりに水溶き小麦粉をつけてとめる。残りの皮も同様に作る。
    4. 揚げ油を熱し、カリッとこんがり色づくまで揚げて、完成。
  • まろやかなうま味のコク深いタレ 香味うまダレで食べる♪春の蒸し野菜

    春の蒸し野菜
    材料(2人分)
    産直豚バラ肉
    100g
    にんじん
    1/2本
    アスパラガス
    4本
    キャベツ
    1/4個
    新たまねぎ
    1/4個
    スナップエンドウ
    4個
    しめじ
    1/4株
    ミニトマト
    4個
    【タレ】
    「美濃有機玄米黒酢」
    大さじ3
    オイスターソース
    大さじ2
    しょうゆ
    小さじ2
    ねぎ(みじん切り)
    小さじ2
    すりごま
    小さじ1
    しょうが(チューブ)
    1cm
    にんにく(チューブ)
    1cm
    作り方
    1. タレの材料をよく混ぜ合わせる。
    2. にんじんは皮をむき、5mm幅の輪切りにする。
      キャベツ、アスパラガス、豚バラ肉は食べやすい大きさに切る。
      新たまねぎは皮をむき、くし形切りにする。スナップエンドウはヘタを取って 筋切りをする。しめじは石づきを切り落としてほぐす。
      ミニトマトはヘタを取って、つまようじで一カ所穴をあける。
    3. 耐熱皿ににんじん、キャベツを並べてラップをかけ、電子レンジ(600W)で約2分加熱し、1分蒸らす。
      その上にミニトマト以外の食材をのせ、再びラップをかけて電子レンジで 約3分加熱し、1分蒸らす。
      ミニトマトを上にのせ、再びラップをかけて、電子レンジで約30秒加熱する。
    4. 蒸し野菜の上に【タレ】をかければ出来上がり。
    ポイント

    ミニトマトは電子レンジで加熱する際に破裂しないよう、必ずつまようじで穴を開けましょう。

\ よくあるご質問 /

  • 酢が体によいのは分かりますが、酢の匂いが苦手です。

     

    ツンとした匂いが苦手な場合、火にかけて80℃くらいに温めると匂いが飛び、まろやかになります。酢の成分は沸騰しても壊れないので、栄養は失われません。

  • 酢は1日にどれくらい取ればよいですか?

     

    酢1日大さじ1杯(15cc)取ると、健康によいといわれています。朝・昼・晩に5ccずつ分けてもOKです。いつも使う調味料に酢を混ぜると毎日無理なく取り続けることができます。
    【割合】しょうゆ:酢=9:1

\ 編集部レポート /

本当のおいしさを味わって 

 組合員、生産者・メーカー、生協と、産地工場見学や学習会で多くの交流をしてきました。

「体にいいコト」がいっぱいあるといわれる酢の力。気軽に使って、自然に体に取り入れ、健康増進!

大人気の飾り巻き寿司

 生協の前任担当者の木田さん。新型コロナウイルス感染症が拡大する前、木田さんの某有名キャラクターの飾り巻き寿司の学習会は引っ張りだこでした。木田さんいわく「目をつぶっていても巻けるほど、何本も巻きました(笑)」
 コロナ禍で組合員との交流ができなくなり、巻き寿司の学習会も1年以上行われませんでした。リモートで仕事をする人が増え、お父さんが家にいる機会も多くなったので、お父さんでも作れる “ キャラクターの飾り巻き寿司 ” の学習会を検討しました。
「お父さんが飾り巻き寿司を作れたら、かっこよくないですか?お父さんの株が上がること間違いなしです!」
 内堀醸造のオンライン学習会の開催、どうぞお楽しみに♪

酢造りのこだわり

 コープの酢を造る工場を標高740mの長野県飯島町に建設を決めたのは、酢造りに大切な、水と空気と微生物がそろった場所だったから。
 「酢造りは酒造りから」。おいしい酒を造るには、おいしい水がなければいけません。内堀醸造は工場の周囲の山々の一部を購入し、森林を保全。酢造りの水を守っています。広大な敷地の真ん中に建つアルプス工場は、静かな森林に囲まれ、豊かな自然を感じることができます。編集者は見学の際、その話を聞き「そこまでして」と感銘を受けました。
 長く生協の組合員と交流する中で、「組合員はどう思っているのか」「どうしたら声に応えることができるのか」をまずは考えて取り組まれてきたそうです。これからも変わることなく「明日はよりおいしい酢をお届けできる」と信じ、組合員のお役に立つよう酢造りに取り組んでいます。