米久株式会社・静岡県沼津市
生協が設立したころは、大量生産・大量消費の時代。それに伴い、ハムやソーセージにも多くの食品添加物が使われていました。当時から米久株式会社※と一緒に食品添加物を抑えた商品作りをしてきましたが、品質、価格、衛生管理など乗り越えなければならない幾多の障害がありました。それを組合員の熱意とメーカーの努力で一つ一つクリア。この開発は、やがてハム業界の意識を変えていきました。こうして始まったお付き合いは、「CO・OPあらびきウインナー」の誕生につながっていきます。
安全の追及には温度と工程の管理が重要です。低温に管理された中で作業を行い、細菌の増殖を防いでいます。解凍は静電気(静電圧)を利用して肉の内部と外部の両方から、むらなく解凍し、うま味を保ちます。肉の鮮度、スピーディーな加工、原料の品質チェックなど、人の目と手で行うことで納得のいく商品が作られるのです。
人気商品になるまでには、おいしさにも飽くなき探求がありました。国産豚の赤身と脂身を絶妙なバランスで配合し、赤身のうま味を脂身が引き出しています。あのパリッという食感は天然の羊腸に詰めているから。大きさや本数が不ぞろいなのも天然の羊腸だからこそです。
あと一つ、それは組合員が求めた商品だということ。「安全・安心でおいしいソーセージが食べたい」という組合員の願いにメーカーが応え、組合員も利用で応えてきた、これこそが人気の理由なのです。
※ 当時は明治ケンコーハム(株)。2019年、米久(株)が明治ケンコーハム(株)を子会社化
※ 1969年めいきん生協設立、1974年みかわ市民生協設立。2010年両生協が合併して、コープあいちが誕生。
◂工場見学(1983年)
「安全なハム・ソーセージが欲しい」、その思いで、何度も意見を交わした。
◂チョッピング
5mm以上のプレートで肉をひき、肉片の粒子が残るようにしている。
◂スモークに使用する桜のチップ
香りがよく、クセがないのが特長。食材の臭みを取り、自然な香りとなる。
「CO・OPあらびきウインナー」は昔ながらの製法を生かし、安全・安心に食べていただけるよう、できるだけ添加物を減らして仕上げています。肉本来の味を大切にしているため、豚肉のおいしさである脂のうま味と甘みをうまく配合しています。
生協は、組合員のみなさんが商品に対するこだわりや大事な部分を捉えた上で意見を出し、それが反映される場です。メーカーとしてもみなさんの声が聞けることはとてもうれしく、励みになります。みなさんのいろいろな思いが詰まったよい商品を一緒に作る、そんな気持ちでいます。これからも、みなさんからの声に対して、柔軟に取り組み、「感動」をお届けしたい、その一心で商品作り・提案をしていきたいと思っています。
■トマトの種は使うので、捨てないでね
■お好みで、パセリを散らすと彩りよく仕上がります
■耳はパスタを使うと、しっかり付きます。
■ウインナーはそのままでも召し上がれますが、ボイルする場合は冷ましてから調理してください。
「塩分を使わない」という意味ではありません。
ソーセージは、豚肉や鶏肉などに香辛料を加えて練り合わせ、皮(ケージング)に充てんした後、乾燥、薫製(または薫製なしで)、加熱したものです。皮の種類や太さにより、ウインナーソーセージ、フランクフルトソーセージ、ボロニアソーセージに分けることができます。
組合員、生産者・メーカー、生協と、工場見学や学習会で多くの交流をしてきました。
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豊橋センター開発商品。
たまご・牛乳を使わず、味と食感共に一切妥協せずに取り組んだ、こん身の逸品です。
ふっくらおやつドッグ ►
「CO・OPあらびきウインナー」の誕生には、無添加ハム作りの話が欠かせません。半世紀前、コープあいち(当時はめいきん生協とみかわ市民生協)の組合員へのアンケートで「今一番不安に感じている商品は?」のトップが、ハム・ソーセージでした。この時代、ハム・ソーセージに添加物が入っているのは当たり前でした。「子どもたちに安心して食べさせられるハムがあったら…」と願う組合員たちが、自ら「ハム委員会」を結成し、動き出します。
しかし、添加物を入れないハムは、色が悪く、傷みやすくてコストも高くなる…。当時一緒に開発をしていた明治ケンコーハム(現米久(株))で開発にかかわっていた社員の方は「不作不作の繰り返しで、一時は開発を辞退させていただこうと思ったくらい」だったそうです。実際誕生した生協ハムは、見た目も悪く、あまり保存がきかない高いハム、と市販品とはかなり違いのあるハムでした。それでも「大きな安心」という最高のプラスを得たハムは、「一週間以内には食べる」「お弁当に使う際は必ず火を通す」といった組合員の努力と、メーカーの品質管理と技術開発によって、それらの問題を一つ一つ解決していきました。
こうして、この無塩せきハムの誕生から無塩せきウインナーの開発へと進みます。生協の担当を引き継いだ
鮒子田(ふしだ)さんと松下さんは、先輩から「コープあいちの生協運動は世界一、そのDNAがあるから、あらびきウインナーを広げられた」と伝えられたそうです。
あらびきウインナーのおいしい食べ方をうかがったところ、お二人の意見が分かれました。
鮒子田さんは「フライパンに薄く油をひいて炒める」焼き派。松下さんは「沸騰しないくらいのお湯でゆでる」ボイル派でした。確かにどちらもおいしい食べ方で、組合員のみなさんにはどちらをおすすめしたらよいのだろう、と迷っていると、松下さんが「少し前にネットで話題になったのは、“ゆで焼き”です」と教えてくれました。ゆで焼き?調べてみると、
①フライパンに油をひかず、ウインナーと30~50㏄程度の水を入れて、ふたをして中火で加熱。
②水分がなくなってきたら、少し焼き目がつくまで炒めて完成。
なるほど、焼きとボイルを同時に?!
どの方法で食べてもおいしいのが「CO・OPあらびきウインナー」。あなたは、どの食べ方で召し上がりますか?一度お試しあれ!