ヤマモリ株式会社・三重県桑名市
1889年創業のヤマモリはしょうゆ醸造のメーカーですが、実は日本最大級のレトルトパウチ食品の工場を有する企業でもあります。1969年レトルト殺菌装置を自社開発し、「釜めしの素」の商品化に成功しました。生協との取引は1979年から。長年の信頼関係で組合員の声に応えて、ビーフカレーや釜めしの素など多くのコープ商品を製造しています。
カレーは家庭でも人気があるので、おいしいことが第一です。試作は100回以上にも及びました。コトコト煮込むことで、材料のうま味を引き出せるので、煮込み時間は60分。煮崩れしやすいにんじんやじゃがいもは、調理の最後に入れて食感を残します。味の決め手のカレーソースにはこだわり、炒めた玉ねぎ、チャツネ、りんご、乳製品に10種類以上のスパイスをブレンドしたカレーです。調理は家庭で作るカレーと同じ流れです。手間ひまをかけて作るところは、しょうゆ作りと同じ。ヤマモリの原点です。
レトルトパウチとは、完全調理食品を光も空気も通さない気密性容器に密封し、加圧、加熱殺菌したものです。特長は保存料を使わず、常温で長期保存ができること。品質管理には人の目で骨や脂身の固まりなどを取り除き、異物混入を防ぐため金属探知機やX線検査機に全て通すなど、徹底した品質チェックで高度な品質基準のFSSC22000※の認証を取得しています。
※「Food Safety System Certification」の頭文字を取った食品安全システム認証の国際規格◂具材の牛肉・にんじん・じゃがいも
同価格帯の商品と徹底比較し、具材の大きさはトップクラスのサイズを実現
◂発売当初のパッケージ
かつては1袋ずつ箱に入っていた。現在は環境に配慮し、箱をなくした
◂商品パッケージ
2018年から、レトルトパウチのPET部分に再生プラスチックを採用
時代と共に商品も変わっていきます。レトルト商品といえば、当初は長持ちする、手軽な食材という認識でした。しかし今では、その「常温で長期保存が可能」という特長が、いざというときの備えとなり、災害時食として見直されています。そのことをぜひ多くのみなさんに知っていただきたいです。また、環境にも配慮した商品でもあります。「おいしくて、お値打ち」というよいところは変えることなく、時代に応じた商品を作っていかなければいけないと思っています。
生協には交流会や学習会があり、組合員のみなさんの声を直接聞くことができます。また、組合員には商品を愛してくださる方が多く、気に入ってくださると「私たちで広めましょう」と組合員どうしで広げていただけます。みなさんの声はとても大きな力を持っていて、商品が広く知れわたったり、改善につながったりします。これまでも、箱のない簡易包装や、湯せんのときの取り出し用の穴などは、組合員の声から工夫したところです。商品に対する思い「こうしたらいいのに」「もっとよくなるのに」という声をどんどん届けていただきたいです。それが私たちの糧になり、求められる商品を作れるメーカーになれると思っています。これからも、生協らしい商品、みなさんが求める商品を一緒に作り出していきたいと思っています。
■ カレーを温めておくとパウチから出しやすくなります
■ お好みで、ねぎや油揚げを入れて
袋の上部に穴が開いています。湯せん後、箸で取り出しやすいように開けました。
組合員、生産者・メーカー、生協と、産地工場見学や学習会で多くの交流をしてきました。
調理済みなので、災害時にも安心ですね。
4種のきのこが入った炊き込みごはんの素。通常の水加減にした炊飯器に入れて炊くだけで手軽に作れます。
CO・OPきのこ釜めしの素 (3合用)▶︎
▲CO・OPきのこ釜めしの素 (3合用)
4種のきのこが入った炊き込みごはんの素。通常の水加減にした炊飯器に入れて炊くだけで手軽に作れます。