お知らせ

2025.07.25
お知らせ

【相談】親が認知症で施設入所。費用は親の口座から払える?(弁護士からのアドバイス)


 認知症の親と同居しています。認知症が進行して施設に入所した場合、施設費用や生活費を親の口座から支払っても問題はないでしょうか?

 




(現状とリスク)

 認知症が進行し、判断能力が低下または喪失した場合、詐欺や家族間の金銭トラブルなどの被害を防ぐため、たとえ家族であっても自由に預金を引き出すことはできなくなることがあります。
 また、判断能力が低下または喪失した場合は、次のような法律行為全般が行えなくなります。

  • 本人名義の株や不動産の売却

  • 遺産分割協議への参加 など


(対応方法:成年後見制度の利用)

 このような場合には、成年後見制度を利用することで、家庭裁判所が選任した後見人が本人の口座を管理し、施設費用を支払うなど必要な法律行為を行うことが可能になります。
 ただし、以下の注意が必要です。
  • 成年後見人には、家族が選ばれない可能性があります。(その場合弁護士などの専門職の後見人が選任されます。)

  • いったん申し立てを行うと、家庭裁判所の許可なしに取り下げることができません。

  • 成年後見人の責任は、本人の判断能力が回復するか、本人が死亡するまで続きます。

 そのため、制度の利用にあたっては慎重な判断が求められます。

(事前にできる備え)

 本人に十分な判断能力があるうちに、以下のような契約を結んでおくことで、将来のリスクに備えることができます。
  • 任意後見契約:将来の後見人をあらかじめ指定しておく制度
  • 家族信託:家族に財産の管理・処分権限を託す仕組み 
 どのような対応が最適かは状況によって異なりますので、早めに弁護士などの専門家に相談することをおすすめします。 (名古屋第一法律事務所より)
 

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